テレビドラマ家具ができるまで


家具よしのぶでは、テレビドラマ家具の制作実績があります。
今まで係わったドラマは「ヤマトナデシコ七変化のキッチン」
「JAPANESE AMERICANSのキッチン]
「トイレの神様のキッチンカウンター」
と制作してきました。


基本ドラマの家具の発注はテレビ局からは直接きません
ドラマ家具は美術系の制作会社から注文がきます。

こういったドラマの家具の製作に当たるには
僕が知っている範囲では2種類あります。

まず1つ目はタイアップ制作

2つ目は普通に発注という感じです。

タイアップの場合は制作してしかもお金を取られるという悲惨な仕組みになっております。
よく聞くと思いますが、タイアップ広告、タイアップ映画、タイアップの番組等あります。
物品を周知したい側がお金を払い物も提供する仕組みです。

2つ目はBtoC(一般消費者向け販売),BtoB(対企業向け販売)と同じ様に
発注を受けて制作するごく普通の形式です。

一般的にタイアップは大きな企業が利用する事が多く
例えば携帯を良く使う映画が決まった場合は制作会社は
携帯電話の会社にアプローチするわけです。
「00000000円でどうですか?」と
もちろん映画に使われれば宣伝になりますので、大きな企業は
お金を出して、しかも物も提供するわけです。
もちろん全てこの様な物とは言い切る事ができませんが、
「トイレの何とか」のトイレに使ってもらえれば・・・・と
なるわけです。

2つ目の普通に発注の場合は制作会社からお金がもらえます。
貰えるのとしかもエンドロールに「家具よしのぶ」と出してもらい
(余談ですが、「kaguyosinobu」と「家具よしのぶ」では目立ち方が違います。)

あらゆる雑誌社や、メーカーの方、もちろん芸能人に至るまで
ドラマの撮影時に宣伝してもらえます。
家具よしのぶでは、この形式の発注しか受けません


理由は芸術家ではなく商売だからです。

時々、某大きな、あのテレビ局系の制作会社から
タイアップの件でお話を頂きますが、
お金が掛るので断ります。
中小企業でタイアップて逆に利用されてそうですよね

ちなみに、ここだけの話「ゴッホ没後120年」のアルルの部屋でも
代金はちゃんと頂いて制作しております。
探せば何千万円か出してでも制作したい家具屋さんは合ったはずです。
でも、家具よしのぶに制作のお話がきました。

逆に大きな仕事過ぎて断ろうかと考えてた仕事です。
でもやって良かったです。

とここまでは、ビジネスのお話です。

では、ドラマの家具はどうやって制作されるのでしょうか?

これ気になる人は気になる???

まず、ドラマのお仕事は兎に角時間がありません
「西村さん来週でどお?」で決まりです。

まず、いきなり電話でその様な話になり

そして、いきなり写真が送られてきます。

少々時間のある時は軽くドラマの内容が分かるあらすじの書いてある冊子
時間がない時は電話であらすじ、時代、主人公の職業、家庭事情を聞きます。

美術の仕事はだいたい元になる物があります。
イメージとなる物です。
それを組合せているのですが、そこの細かい打ち合わせの部分は僕はわかりません

そのイメージとなる写真(例は下の写真)

古いカントリー家具

この様な感じで写真がばらばらとメールもしくは郵送で送られてきます。

ここからが僕のお仕事のスタートです。
まず、制作会社の人に電話をします。
「どのくらい家具ですか」と

「時代から考えると汚い感じで・・」とかいろいろと話合いますよ

今回の例では本当のドラマの家具の作り方です。
今回のこの写真は実物があります。
しかし実物を見る事はできません

今回のお仕事はただ、美術の人がもう一台同じ物が欲しい
という事で家具よしのぶに決まったようです。

実物は本物のアンティークの家具
材料はオールドのオーク材
これに似せた色を出す事はパイン材では不可能です。
これが問題でした。



写真から採寸し仮図面を書きますよ
こんな感じです。
カントリー家具の図面

絵や写真から採寸するのは本当に大変です。
ゴッホの時は絵から採寸
今回は写真から採寸です。

採寸のコツは基準となる物を写真や絵の中から探す事です。
例えば今回の本棚は下にはA4の本が詰まっております。
A4のサイズの高さを均等割にし、そこから全体を想像して書きます。
(本物が見れれば楽なのですが、できません)

そして、仮に提出します。
提出すると想像ですが、テレビ局の美術プロデュサーとデザイナー、制作会社の人とで
話合います。
ここの流れは見えません

そして、いろいろと注文がやってきます。
「ここをこうした方が良い」とか、「ここはもうあと5mmくらい短いんじゃない?」
とか意見をもらい、僕も意見したりして
制作できる前提での話となります。

そして、僕の職人魂が燃えますので、本物より良い物を作りたいと考えます。

意見をまとめ、図面を修正し、いよいよ制作です。
何しろ時間が無いですので、材料を発注しながら、できる事からの制作です。

今回の家具は職人なおさんが、ほぼ一人で組み立てをしました。
だって、なおさんの子ども達の自慢になるから、いいかなと・・・

と思い、なおさん一人で制作開始です。
図面から作るのいつものお仕事
どんどん制作していきますよ
カントリー家具の組み立て

まず、本物のアンティーク家具は縦に3分割されておりましたが、
僕はより綺麗に見せる為に縦横、7分割で考えました。
本当は大きいまま作るのが良いのですが、効率の悪さ搬入時の問題などで
最低でも3分割しなければなりません

写真は本棚の部分の接合の様子です。
ここまで約2時間です。

そして、どんどんできてきます。
カントリー家具の無塗装

高さ270cmと幅240cmの大きな本棚です。
脚立の上に乗る作業が多いです。

下のキャビネットは一体です。
上本棚3分割

そして、天板も3分割しております。

この時には本物より綺麗にできることは確信しております。
ただ、色が心配で心配で
パイン材であそこまで深い色が出せるのか・・・と



寝れませんでした。

頭の中で2日ほど色をシュミレーションしてみました。
あれとこれと混ぜて・・・・とか
昔は暖炉やストーブのススが凄かったから、あの色なのかぁ・・・とか
だから、これ入れてとか一杯かんがえましたよ

そして、下塗りの開始です。
色は全て僕の責任です。
最初の色が悪ければ、塗り方が悪ければ無理です。
完成しません


下塗りです。・・・・・・・

これは画像を見せる事ができません


そして、上塗りです。
これは超こだわった塗料を僕がブレンドして作りました。
リッター辺り2万円超えの超ハイクオリティー塗料です。

アンティークの家具の微妙な艶を思い出しながら
艶と深い色を同時に出します。
同時に出すのは時間が無かったからです。
カントリー家具の色塗り


扉のしましまもそっくりでしょ??

ここで本物のアンティーク家具、写真も大きく見てください。
アンティークのカントリー家具

扉の模様も似てるでしょ?

そして、この本棚には、ハシゴを付けるバーがあります。
このバーのサビ具合も表現しますよ
使ったバーは真鍮製の物
家具よしのぶと同じ三重県にある会社
ゴーリキアイランドの製品ですよ
>>真鍮金物のゴーリキアイランド<<


色には本当に自信がありません
写真から判別するのは不可能です。
完成してもワントーン暗いかもしくは明るいか・・・・

しかし、実はこの色が凄く大切な事だったのです。
僕は全く聞いておりませんでした。
とにかく、この色を忠実に再現したいとエライ人の内で決まっていたようです。

半分は諦めがありました。
もし駄目だったら大道具さんに色を塗ってもらうかと
僕は勝手に考えておりました。


工場での作業も終わりです。
仮組のカントリー家具

ここまでの写真と本物を見比べるとまぁまぁできたかなと

そして、家具を分解し翌日横浜にある緑山スタジオに納品です。
レンタカーにこの家具を積み込み
ETC割引早朝を使い納品に行きますよ

三重県四日市、家具よしのぶのあるここから
横浜町田までは高速を使い大体3時間と少しかかります。

到着です。
テレビで見た事ありますよね?
緑山スタジオ
スタジオにカントリー家具を運ぶ
標識が邪魔ですが

ここでは多くの番組が撮影されております。
NHKとTBSの番組を撮影しているそうです。
渡る世間のセットは良く見ますよ

何度か行っておりますが、芸能人が普通に歩いていますし、
食堂でもご飯を食べております。
関係者は撮影を見る事ができますし、普通に楽屋のある通りをあるいたりできます。

今回行った時にはこの家具のドラマの撮影で野外に大きな街のセットを作り
撮影しておりました。
普通に撮影で使っていない場所の街の中を歩いてきましたが、
良い感じです。



そんな感じですが、お仕事を忘れてはいけません
僕の家具が撮影されるセットはまだできておりません
撮影される1日前に作られる予定なのでしょう
ですので、美術倉庫の一角を借りて組み立てです。

職人のなおさんが組み立てです。
カントリー家具の組み立て中の様子

この美術倉庫は学校の体育館6,7個分よりもっと大きいかもしれません
どこに何があるのかもわかりませんし、
バラエティー番組のセット、ドラマのセット、
そのセットに使う備品がずらっと見えない所まで積み上げられております。
お化けが出そうで怖いですが、
時々美術道具の隙間からたくさんの人が出てきます。

ここで作業です。


組み立てが終わり食堂でご飯です。

担当の美術デザイナーと本物のアンティーク家具の到着待ちです。
担当デザイナーさんは野外のロケ現場で撮影に立ち会っております。
殺伐とした雰囲気が怖かったです。

そして、昼寝をしアンティーク家具が到着の電話です。


はたして同じ家具の色なのか?????

あああああああああああああ






カントリー家具見比べ右の奥にあるのが本物のア ンティーク本棚です。
手前の3連が家具よしのぶの作品です。

「どこが違いますか?」
「どこに問題があるのでしょうか?」という顔で
肩で風を切って家具よしのぶが登場です。

これ本物は多分100万円は軽く超えますね
でも家具よしのぶなら・・・・・内緒です。
店舗什器の営業できそうですね
有名ブランドの洋服屋さんが泣いて喜ぶ値段出せそうです。


そして、デザイナーさん到着し検品です。
制作会社の方とも電話で話し

何と一発OKです。

あとで制作会社の方から聞いた話ですが
「あんな家具を作れる家具屋さんて存在してたんだ」デザイナーさん談だそうです。
アンティークを忠実に再現した本棚でした。

嬉しかったです。
特に色がそっくりで自分でも寝ぼけてて夢じゃないの?とか
本当にびっくりでした。
ビックリしたけど
ビックリしてないふりして風を切りました。



このドラマの名前はTBSドラマ
「南極大陸」

キムタクがこの家具を使います。
撮影も見に行きたいですが、時間がありませんので、諦めました。

こんな感じで長くても2週間以内の勝負で家具が作られ
撮影に入ります。
違約金が恐ろしいですので、必ず納期に間に合わせます。
芸能人の予定を変える家具屋となると怖いですので・・・


こんなお仕事です。
僕のデザインした物ではないので、
本当に魂が削り取られる仕事です。


また、ドラマを楽しみにしててくださいね
ありがとうございます。

次回ドラマはフジテレビです。
詳細はまだ内緒!!

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